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生命保険の転換にご注意

ずっと保険料が変わらない!?

「この保険に切り替えた方がいいのかいくら説明を聞いても分からない」と分厚い設計書を持って相談に来たのは40代半ばの主婦。大手生保から出ている、「保険料の支払いが将来も変わらずに保障が必要なときには大きくできる」といううたい文句の新しいタイプの生命保険でした。この新商品の保険は、貯蓄機能に保障部分がセットされたもので、途中で死亡保障や入院保障を大きくしたければ貯蓄部分を崩していくという仕組みになっています。つまり一本の保険で貯蓄もできるし保障もあるという一石二鳥のような商品です。

では、この貯蓄部分の運用利率はどうかというとこれがものすごく低いのです。この低金利の中で、貯蓄部分の運用利率が高いはずはありません。それに、加入から1,2年くらいで引き出したら積み立てた保険料を下回る金額にしかならない仕組みになっているのです。

「将来、死亡保障や入院保障を大きくしても保険料は変わりません」と説明されていましたが、そんな都合のいいことはありません。いくら保障を大きくしたくてもそれに見合ったお金が貯まっていないと無理ということ。そうなると、やっぱり保険料はアップすることになってしまいます。

 新商品への転換は保険会社の都合

相談者のご主人が現在入っている生命保険は、20年以上前に加入した定期付終身保険。10年ごとに自動更新になりその度に保険料がアップしていくタイプなので、保険料がずっと変わらないと聞けば新しい保険に切り替えた方が有利だと思ってしまいます。でも、当時の終身保険は予定利率が高いため保険料が割安。これを転換してしまうと、せっかく良い条件で入っていた保険を捨ててしまうことになるのです。

職場や自宅に、「今の保険を見直しましょう」「新しい保険が出たので切り替えませんか」なとどいって、保険セールスが訪問してくるがあります。新しいタイプの保険商品が次々と登場していますが、本当に切り替えて良いものなのでしょうか。

転換だけが見直しではありません。定期付終身保険の見直し方法は、定期保険特約の減額、終身保険部分の減額などいろいろあります。「保険は時代に合った内容に変えていくものですよ」なとど、ほとんど根拠のないことを言っては転換を勧めているようです。くれぐれも注意しましょう。転換をして得なことはないと思いましょう。

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